2026年税制改正 インボイス(2割特例)の見直しについて
- 3月11日
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インボイス制度の導入に伴い、免税事業者からインボイス発行事業者となった小規模事業者の負担を軽減するために設けられた
「2割特例」ですが、
2026年(令和8年)度の税制改正大綱により、大きな見直しが発表されました。
主な変更点は、従来の特例を終了させる一方で、
新たに「3割特例」を創設して激変を緩和するという内容です。
1. 売り手側の改正:2割特例から「3割特例」へ
現行の2割特例(納税額を売上税額の20%に抑える措置)は、
当初の予定通り2026年(令和8年)9月30日に終了します。
しかし、急激な税負担増を避けるため、以下の通り新たな特例が設けられます。
「3割特例」の創設(個人事業主限定)
内容: 納税額を売上税額の30%に据え置くことができる措置。
対象期間: 2027年(令和9年)分および2028年(令和10年)分の2年間。
注意点: この3割特例は個人事業主に限定され、法人には適用されません。法人は2割特例終了後、原則として「簡易課税」または「本則課税」へ移行することになります。
期間 | 特例内容 | 対象 |
〜2026年9月末 | 2割特例(納税額20%) | 個人・法人 |
2027年〜2028年 | 3割特例(納税額30%) | 個人事業主のみ |
2029年以降 | 特例終了(簡易課税等へ) | 全て |
2. 買い手側の改正:仕入税額控除の経過措置の延長
免税事業者からの仕入れであっても一定割合を控除できる
「経過措置(80%控除など)」についても、スケジュールが後ろ倒しされ、負担が緩和されます。
控除割合の引き下げペースを緩和 現行の「80%控除」は2026年9月までですが、その後の引き下げスケジュールが以下のように変更(延長)されます。
適用期間 | 改正前(当初予定) | 改正後(最新) |
〜2026年9月末 | 80%控除 | 80%控除 |
2026年10月〜2028年9月末 | 50%控除 | 70%控除 |
2028年10月〜2030年9月末 | 控除なし(0%) | 50%控除 |
2030年10月〜2031年9月末 | 控除なし(0%) | 30%控除 |
※免税事業者からの仕入れが一切控除できなくなるのは、2031年(令和13年)10月以降へと大幅に延期されました。
3. 実務上のポイント:簡易課税への移行
2割特例(または新設の3割特例)が終了した後は、
多くの小規模事業者が「簡易課税制度」を選択することになると予想されます。
届出の特例: 2割特例を適用していた事業者が、特例終了後にスムーズに簡易課税へ移行できるよう、「申告期限まで」に届出書を提出すれば、その課税期間から簡易課税の適用を認めるという柔軟な措置も継続・拡充される見込みです。
今後の流れ
2026年9月までは現行の2割特例が使えますが、
2027年以降は個人なら「3割特例」、
法人なら「簡易課税」への切り替えをシミュレーションしておく必要があります。
補足: 3割特例を適用しても、業種(サービス業など)によっては簡易課税(第5種:みなし仕入率50%=納税額50%)よりも有利になるため、引き続き小規模事業者の強い味方となりそうです。




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